【ベリェスグアルド】ガウディが手がけた貴婦人の屋敷への行き方

スペイン

ガウディ作品におなじみの尖塔がそびえる、ベリェスグアルド邸にやってきました。

ティビダボの丘のふもと、ベリェスグアルド通りにある。 今日もよく晴れている。

まずは、屋敷前の道路の見学。

この道路の拡張工事もガウディが請け負ったのだ。ベリェスグアルドの向かいの公園からよく見える。こちらから見ると貴重なガウディの作品だが、道路自体はなんでもない普通のアスファルトの道路だからほとんどの人はまったく気がつかない。

2014年末の時点でこの道路に触れているネット上の日本語の記事は当ブログだけなので、ほとんど誰も気がつかないのだろう。

バルセロナ伯爵家の城跡に建つ屋敷

かつてこの丘にはバルセロナ伯家最後の王マルティー1世の城があったが、カスティーリャとの戦争で廃墟となっていたそうだ。

1900年に、ドニャ サゲス(フィゲラス未亡人)の依頼でガウディが城壁跡を活かして彼女の住む屋敷を建てたため、カサ フィゲラス(フィゲラス邸)とも呼ばれている。 ネオ-ゴチック様式で、ガウディにしては珍しい直線の多い建築物だ。

ここが玄関。

玄関脇のベンチはタイルで装飾され、まさしくガウディの作品である。

日出ずる国へ向かう帆船。 もちろん向かう先は日本ではなくて、地中海の東方、サルジニア島など。かつてバルセロナが、アラゴン=カタルーニャ連合王国といっていた時代は、地中海の島々を領有し、イタリア南部やギリシアの一部をも版図にしていた。その時代の繁栄をイメージしているのだそうだ。すごいね。

玄関から入ったエントランス。

階段を上り、非公開の2階を経て、3階のミュージックホールへ。

ガウディが設計したミュージックホールは珍しい。 ここでどんな音楽が演奏されたのだろう? 聴いてみたいね。

ミュージックホールの上が屋上。 そこがある意味で、ベリェスグアルド邸でいちばんおもしろい部分。

ドラゴンの顔がみえる

屋上はドラゴンの顔になっている。 ガウディはドラゴンのモチーフを好んで用いたが、これが彼の作品では一番大きなドラゴンだと思う。

ちゃんとしっぽもある。

しっぽの尖塔は煙突ね。

屋上からモンジュイックの丘や、地中海が見える。

ベリェスグアルドとは「眺めがよい」という意味で、この周囲の丘のことをそう呼ぶ。中世の頃は辺りになにもなく、見晴らしのよい場所であったそうだ。

ガウディがベリェスグアルド邸を手がけた1900年になっても、この周辺にはほとんど何もなかった。もっともその時代はサグラダ ファミリア周辺ですら羊が放牧される原っぱだったから、今とはずいぶん違う景観だったのだなあ。

いまのところ、カサ ベリェスグアルドは訪れる人も少なく、静かに見学できる。外観は好きなだけ見ていられるから、ゆっくりと時間を過ごせる。

ベリェスグアルドへの行き方・アクセス

【行き方は2020年1月に更新しました】

カタルーニャ広場からの行き方

まず、カタルーニャ広場からカタルーニャ鉄道に乗り終点Av.Tibidabo駅で下車。 おおむね20分毎発。乗車時間9分。

Av.Tibidabo駅からベリェスグアルドへ行く方法は3つある。

  1. 駅前広場からベリェスグアルド邸まで徒歩20分弱。
  2. 駅前広場で客待ちしているタクシーで料金4.5ユーロ程(平日料金)。
  3. Av.Tibidaboからバス196番に乗って終点で下車。

Av.Tibidabo駅からベリェスグアルドへバスで行くには、Av. Tibidaboにあるバス路線196番の始発バス停Av. Tibidabo – La Rotonda (バス停番号3453)から乗車、ティビダボへのフニクラ乗り場前を経由して約20分後に終点Carles Riba-Josep Maria Lledó(バス停番号2895)で下車。丘の下方にベリェスグアルドの塔が見える。

下車後下り坂を徒歩5分。これがもっとも楽な行き方(歩いた方が早く着くかも)。

バルセロナBus路線196番

ベリェスグアルドからの帰りのバスは

ベリェスグアルドからAv.Tibidabo駅へも196番を利用する。ベリェスグアルドの門を出て右へ行き、角をまがったところにあるバス停(バス停番号71)で乗車。196番は一方通行巡回バスなので往路と別の道を走る。

ベリェスグアルドから帰りのバス停

または、ベリェスグアルドの門を出て左へ50mのバス停から123番のバスでもAv.Tibidabo駅へ行ける。このバスも一方通行なのでAv.Tibidabo駅からベリェスグアルドへは遠回りで往路には適していない。

なお、123番のバスでAv.Tibidaboで降りずに乗りつづけると、地下鉄バイカルカ駅近くの病院Centre Mèdic Delfos(バス停番号400) に行くから、そこから地下鉄3号緑線に乗ることもできる。または地下鉄バイカルカ駅はグエル公園の最寄り駅なので歩いて公園へ行ける。

バス停Centre Mèdic Delfosの位置はこちらをクリック。地図が表示される。

Av.Tibidabo駅から徒歩で行く

ベリェスグアルドの入場料

入場料

  • オーディオガイドは9ユーロ
  • 英語ガイドツアー、スペイン語ガイドツアーは16ユーロ。

入場時間

  • 夏:月〜土10~19時(入場は30分前まで)
  • 冬:月~土10〜15時(入場は30分前まで)

夏とは3月最終週〜10月最終週までの夏時間のこと。冬はそれ以外のこと。

念のためガイドツアーの時間、およびベリェスグアルド邸の開館時間はこちらの公式サイトで確認してください。

オーディオツアーは日本語の音声説明を聞きながら、敷地は自由に、屋敷内は案内人に従って回る。公式サイトの日本語ページでは触れていないが、オーディオガイドでも邸内の見学はできる。

そのほかに英語やカタルーニャ語のガイドツアーもあり、質問をしたい人はこっちを選ぶとよい。オーディオガイドは案内人に黙ってついていくだけなので。

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Posted by ariga masahiro