直径15kmの巨大な火口、バトゥール山で見た白日夢を写真に撮る
キンタマーニ高原は、ウブドから車で1時間ほどの距離にある標高1000mの高地。
ここがすごいのは、直径15kmもある巨大な火口のなかに村があること。
この写真に写っている風景は全て火口のなかだ。
写真の右側にある山が火口の外輪山の一部。この火口はおよそ2万年前にできたのだそうだ。
外輪山のなかに湖やトヤブンカの村がある。
写真の左側にたつバトゥール山は標高1717mの活火山。
現在は小さな火山だが、1917年に大噴火したときはカルデラ内の村を火山流が飲み込んで数千人が死んだという。カルデラ内は湖があっても火山灰の多い土地は痩せていて米もできない。空気はやたらに乾燥しているし、殺風景な土地である。「新築の家と車をくれるといってもここには住みたくない」とバリ人に言われてしまうほど魅力が薄い。
けれどもバトゥール山のミニハイキングはツーリストに人気のアクティビティで、そのためトヤブンカに泊まる外国人は結構多い。
ぼくは、トヤブンカにあるゲストハウスを朝3時半に出発した。
ハイキングガイドと落ち合って、コーヒーを飲んでから歩き始める。山の途中までバイクに載せてくれたおかげで、頂上まで1時間しかかからずに登れた。普通なら1時間半ほどかかるから、30分短縮できた。バトゥール山とトヤブンカとの標高差は700mしかないから高尾山に登るよりも簡単かもしれない。
頂上に着いたのは5時10分過ぎ。
風の抜けがよいから体感温度はものすごく寒い。薄手のダウンと厚いウィンドブレーカーを着ているがそれでも寒い。周辺はまだまっくらだけど夜空はクリアで星がよく見える。
が、しかし明るくなるにつれて雲が出てきて何も見えなくなってしまった。
そろそろ水平線から太陽が登る時刻だが、何も見えない。
雲がなければここから見るご来光は、空を虹色に輝かせて太陽が水平線から昇る、それはそれは美しい光景を楽しめるのだが。そして太陽の隣には、水平線に浮かぶロンボク島のリンジャニ山まで見える筈だ。
しばらくすると雲の向こうに太陽が姿を現した。
白日夢みたい。
これはこれで幻想的で美しい光だった。
やがて雲が晴れて、バリ島最高峰の聖なるアグン山も見えてきた。
ツーリストも大勢いる。
こんな人も。
カメラは動画を撮る人がよく持っているキヤノンEOS5D系のどれか。
レンズはEF24-100/4をメインに、もう一本サムヤンの魚眼レンズを持っていた。
サムヤンの魚眼レンズは評判がいいのか世界中でよく見かける。フジXE-2に着けているプロのフォトグラファーを見たことがあるが、フジノンレンズでなくサムヤンを着けるのはもったいない気もするんだけど、それだけクオリティが認められているんだろうね。ぼくもほしくなったよ。
そろそろ下山する。
太陽が照ると紫外線が強くて、顔と腕が真っ赤に焼けてしまった。
日焼け対策をしなかったのが大失敗。
今日のカメラはGX7を2台。
それにGMも持っていった。
トヤブンカは温泉でも有名な村。
村営温泉にいってみたらビキニの娘たちが打たせ湯をしていた。
そんな姿を見ながらフルーツジュースを飲んでひと休み。
ディスカッション
コメント一覧
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バトュール登山されたのですね!ぼくは未体験ですがトヤブンカ温泉のプールには浸かりましたよ♪
バリで温泉なんて珍しいし、あと別の場所でお腹の調子が悪い時に地元の人の勧めで川で体を洗ったりした事もあります、ジモピーになったみたいで、初めての人とも世間話したりして(笑)
ピンクの空からいきなり金色の世界ですか?
バリ人でなくても感動ものでしょう!o(^o^)o
そうやって感性がどんどん磨かれて行くのですね
プールでは目の保養をしつつ、良い骨休めでしたね!(笑)
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特許など無視して造ったサムヤンなんかいくら安いからって使うのはプロとはいえない。
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>Akemiさん
そうです。金色の朝でした。
その後は蒼空にそびえるアグン山が神々しかったです。
こうして感性が刺激され、よい景色にも恵まれ、この仕事をしているのが楽しいです。プールの目の保養もできて、帰りたくなくなってしまいました(笑)。
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>雨写さん
サムヤンは特許無視で造っているのですか。
それは知りませんでした。でもこの魚眼レンズは結構人気のようで、ここ数ヶ月で3人のプロが使っているのを見ました。
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素敵ですね~♪
近所を徘徊しててもなかなか出番ありませんが、こんなところ行くと広角ならでは、ですね。
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広角レンズはぼくは大好きです。
「広角の名手」になりたいですね(希望)