尖閣諸島 海上保安庁vs中国漁船 武力攻撃寸前か?
今月7日、南シナ海の西沙諸島で、中国艦船がベトナム艦船に体当たりした件は、日本でも大きなニュースになった。
ベトナム領の海域で、中国国有の石油会社が断りもなく海底油田開発のために掘削工事を始めたため、ベトナムの海上警察が出動して緊張関係にあったところへ、中国海警局の船が体当たりをしてきたのだ。
(画像:ベトナムTVから)
この件を、中国外務省は「中国の作業は正当なもの。ベトナム側の船が故意に衝突してきた。ベトナム側は妨害を止めるように求める」と主張している。
ベトナム政府はあきれ果てて、中国艦船が体当たりしてくるビデオを公開し、配布を始めた。ベトナム語で「来る、来る!」と叫ぶ音声が入ったビデオは臨場感がある。
この映像を見れば誰しもが思い出すだろう。2010年9月に日本の尖閣諸島で、中国船が海上保安庁の船に体当たりしてきたことを。
その時の記録映像は、You tubeに投稿され、今も閲覧できる。
こちらは「止まれ」「来るぞ」「衝突した」と叫ぶ声が日本語なので、より一層の臨場感と緊張感がある。この時も、中国外務省は「全ての非は日本側にある」と主張していた。
(画像:上記You Tubeから)
「全ての非は相手にある」と主張しながら、着々と他国領に侵入を計る中国。帝国主義の国だから悪びれるところが全くない。それどころか「蛮族を懲らしめて世界をよくする」ぐらいに考えているから、ベトナムもたまったものではないだろう。
いずれ中国は、「平和的解決」と言いながらベトナムに武力攻撃を始めるかもしれない。
実際、1979年に中国は56万の軍を投入してベトナムに侵攻している。この時も「自衛戦争」と言いながらの越境攻撃だった。中国軍の能力は拙劣なので、戦局では中国軍が負け続け損害が大きかったにもかかわらず、最終的には圧倒的に数が多い中国人民軍に押されたベトナムが敗北する形で戦争は終わった。
1950年代にチベットを侵略・併合した中国は、その後も弱い国から順に攻撃して領土を広げている。大義名分はつねに「平和のため」「人民のため」だ。その中国が、海を越えて領土を広げる力を付け、その力を振る舞い始めた。
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