【スバトゥ禊場】山紫水明の沐浴場で 滝に打たれる

バリ島

ウブドから北へ車で3〜40分走った山中に、沐浴場として有名なグヌンカウイ スバトゥという寺がある。ここは山紫水明、沐浴池の水はとても澄んでいて底の小石まではっきりと見える。

そのグヌンカウイ スバトゥ寺から、さらに奥へ2〜3分行ったところに、パワースポットのお滝場として知られるスバトゥ禊場がある。こちらの言葉でGenah melukat Sebatu(グナー ムルカッ スバトゥ or グナームルカットスバトゥ)という。

ぼくらはここへ、新米マンクー(僧侶)のニョマンと一緒に行った。

ニョマンは、少し前までは村の貧しい青年という風情だったが、相手の因果的背景や病の原因を見極める特別な力があることから、いつの間にか修行をして、白い衣をまとう人気の僧侶になっていた。
お滝場へは、細い、長い階段を下りていく。

そこには小さなクスティ寺があって、マンクーのニョマンはまずここでマントラを唱え、神々に祈った。そしてぼくらも、バリ式の礼拝をする。

なお、グヌンカウイ スバトゥ寺とスバトゥ禊場を混同して、この場所をグヌンカウイ スバトゥと呼ぶ人がいる。地理がよく分からないのだろう。自分が訪れる禊場の名前はきちんと知っておきたい。

祈る心は日本もバリも同じ

まず、クスティ寺に向かって座り、花びらを持って合掌する。
そして、ただ一心に神々を祈る。

ニョマンの指導による祈りの内容は、今日ここに来られたことを感謝すること、そして穢れや罪のある自分が神さまに対面していることに恐れ入ること、その穢れや罪をこれから水に流すことに感謝すること、最後に、流しきれない穢れがあることを懺悔すること、だった。

日本の寺社で祈る内容と、特に違いはない。
祈りが終わったら水に入って、3つある滝、それぞれに3回打たれる。

流れ落ちる聖水に身体が包まれるときの爽やかさを、どう表現したらいいだろう。
ぼくの周囲は水しぶきで真っ白になった。

カメラを脱衣所に置いてきてしまったので、水の中から周囲を見た、この純白の景色を写すことができないのが残念だ。今日持ってきたパナソニックGX7は防水仕様ではないから、滝の中へ持ち込んだらすぐに壊れてしまうしね。

この気持ちよさといったらない。
もっとも、今が雨期で、気温の高い時期だから水は爽やかに感じられるが、これが乾季だったら冷たくて苦行に感じられるかもしれない。
いくら冷たいといっても、真冬の日本で、氷の水でお滝行をする行者さんのそれほど深刻な冷たさではないが。いずれにせよ、気軽にできるのがバリ島の禊のよいところだ。

なお、グナー ムルカッ スバトゥは観光地ではなく禊場だから、沐浴する人はお供えを持ってくること。チャナンでもよいが、できれば少し立派なものがよいだろう。スバトゥ寺院周辺で5万〜8万ルピア程度で売っているからガイドに相談して。服装はサロンとスレンダンで、上半身はTシャツでもよい。着替えを忘れずに。

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