まるで風景画の世界、スペインの景色は絵画のように美しい
カスティーリャ地方の西北部にあるサラマンカ大学は、2018年に創立800年を迎えるヨーロッパでも有数の古い大学。コロンブスがここで天文学を学んだということも大学の歴史の一部。町の中心には学生が多い。
市街を離れ、川を渡れば、ほとんど誰もいない静かな郊外になる。そこには、西洋の油絵に描かれる世界がそのまま広がっている。
ぼくは学生の頃まで、西洋の絵画はファンタジーや想像の風景を描いているものだと思っていた。しかし、はじめてヨーロッパに旅に来て、油絵に描かれる風景は実際の景色をそのまま描写したものだと知った。自分の目でこの風景を見て、その場にたたずんで、この空気感を実感したのだった。
ところで、西洋の絵が写実的なのは、神の創造した世界をカンバスの上に忠実に再現しなければならない、というキリスト教的宗教的観念によるものなのだそうだ。それに対して日本人には「唯一の創造神が世界を作った」という思想がぜんぜんないから美術は自由に発展し、写楽のようなデフォルメされた人物画や、北斎のような大胆な構図の風景画を描くことができた。
それは、同じ時代の西洋人にはできない斬新な発想だった。
日本の伝統美術の自由さとポップさに比べたら、西洋の伝統美術は少々シンプルに感じられることがある。
でも、ぼくはシンプルな風景が好き。
しばらくベンチに座って、絵画のようなサラマンカの風景を眺めた。
ディスカッション
コメント一覧
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きれいな青空とカテドラルの風景にうっとり魅せられています。
そちらはとれも暑そうですね!
ぼくはスペインは行った事も無く憧れの国でもあります。
こうしていろいろ拝見させて頂き本当に感謝です。
スペインの天気予報も興味深いです。
なかなかこういう報告ってありませんから(^-^)
ありがとうございます。
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Mariaさん、コメントくださってありがとうございます。スペインは毎日暑いです。毎日毎日ずーっと晴れているから天気予報は必要ないんじゃないか?と思ってしまいます(笑)。でも、落ち葉が増えてきて、季節は急速に秋に向かっています。
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お言葉に甘えてお写真の中で旅させて頂いています。
サラマンカ、スペインで旅した中で一番大好きな街でした。
でも対岸からこの景色を眺めなかったなぁ…残念。
風景の美しさの中に釣り人がアクセントになっていて
いくら眺めていても飽きません。
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サラマンカは学生が多くて、若さと知性のあふれる街の雰囲気に挽かれますね。この街で留学生活をしたら楽しそうかも、と思いました。街の中も美しいですが、外から街を眺めても、美しかったです。