カタルーニャの住民投票と独立運動はバルセロナ オリンピックに始まった
今日は日曜日。
バルセロナの旧市街を歩いていたら、カテドラル前でサルダーナが踊られていた。
ミニオーケストラが奏でる音楽に合わせて、輪になって手を繋いでステップを踏むフォークダンスがサルダーナ。毎週日曜日のお昼ごろの1時間ほど、カテドラル前の広場にはいくつもの輪ができる。
踊りは誰でも参加できるのだが、サルダーナはバルセロナのあるカタルーニャ地方の「民族の誇り」を表すダンスでもあるから、通りすがりのツーリストや、他の地方のスペイン人が輪に加わることはない。ステップは結構難しそうだし。
カタルーニャ人の「民族の誇り」がどれほど熱いかというと、昨年9月11日の「カタルーニャの日」に行われたスペインからの独立要求デモは主催者発表200万人(警察発表150万人)が市の中心部を埋め尽くしたことからも伺い知れる。バルセロナ市の人口162万人を上回る数の参加者は、カタルーニャ州中から集まってきた。
いよいよカタルーニャがスペインから分離独立を果たすか?
こういうことはそう簡単には進まないし、多くの困難が待ち構えているが、今後の進展は予断が許さない。実現すればEU全体に波及する影響は計り知れない。バルセロナを歩けば、19世紀に制定された幻の「カタルーニャ国旗」を目にすることがよくあるが、この広場でも大きく振られていた。
バルセロナでは1992年にオリンピックが開かれている。
しかし、スペインではあれは「スペイン オリンピック」ではなく、「カタルーニャ オリンピック」だと認識されている。当時のテレビ中継を見た人は、カタルーニャ色を表に出した諸々のセレモニーを覚えているかもしれない。思えばあれはカタルーニャ独立の第一歩だったのかもしれない。
マドリードが、落選を続けているにもかかわらず毎回オリンピック開催地に立候補してくるのは、真の「スペインオリンピック」の実現が悲願だからだ。2020年の開催地として東京のライバルであるマドリードは、経済的苦境にあっても決してオリンピックを諦めない。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません