セラ寺の砂曼荼羅
チベットの僧侶は大きな儀式の前に、砂曼荼羅をつくることがある。
曼荼羅(マンダラ)とは、仏さまの世界を図案として表現したもの。
宇宙を表現していたり、慈悲を表現していたり、図柄によって意味が異なる。
この砂曼荼羅はサンバラ(勝楽罈城)と名付けられている。歓喜のマンダラというような意味だ。
砂曼荼羅は、数週間から数ヶ月かけて作成される。作成中にくしゃみをしたら半分くらい飛んでいってしまうから、気持ちを集中して、かなり真剣につくっている。それは瞑想をしているのと同じだ。そして、完成したらすぐに壊されて川に流される。
「砂」と呼ばれているが、ラサで作られる砂曼荼羅の素材は着色した大麦であることが多い。地方によっては石英を砕いて顔料とする。砂といっても、材料を砂浜で集めてくるわけではない。
通常は、完成したらすぐに壊される砂曼荼羅だが、ときには記念に保存されることもある。セラ寺にもいくつか保存されていたので、じっくり見学してきた。
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