世界遺産のダンブッラでお化け屋敷発見?
ここはスリランカ最大の石窟寺院があるダンブッラ。開基は紀元前一世紀にさかのぼる由緒ある寺院で、ユネスコの世界遺産でもある。表通りから入ってすぐの広場に建つこの建物を見たとき、ぼくはお化け屋敷かと思って驚いた。だって、正面玄関がお化けの口になっているのって、お化け屋敷しか考えられないじゃない?
しかし、表示をよく見ればそれは仏教博物館だった。
世界遺産の寺院にお化け屋敷があるわけないんだけど、どうみてもそう見える。
実際には仏教博物館だったこの建物は、何となく入りにくい気がして結局、中へ入らなかった(もちろん石窟寺院は見学した)。
ダンブッラの石窟寺院を見学後に、車で30分ほど北上したところにある、紀元5世紀の王都跡シーギリヤへ行った。高さ100mの巨大な岩の上に王宮跡が残っている。
こちらも世界遺産である。
あの、巨石の上に王宮があったんだよ。紀元5世紀に。
スゴイね。
シーギリヤは壁画で有名で、それは岩の中腹にある。
地表から20分ほど階段を上れば、壁画のあるところへたどり着く。
その先、王宮は更に上だ。汗びっしょりになって王宮入口へたどり着く。そこは「ライオンの入口」と呼ばれ、かつては巨大なライオンの像があった。前足の大きさを見れば、いかに大きな物だったかが分かる。
で、王宮への入口は前足の間の階段だ。
そこは、かつてライオンの頭だったところ。
ここまで来て、気がついた。
ダンブッラのお化け屋敷、じゃなくて仏教博物館は、単なる思いつきでああいう飾りが付いているのではなくて、実は紀元5世紀以来の伝統的な入口なのであった。仏教を重んじるこの国ならではの、最高級の格式をもつ装飾なのだ。
いやあ、ぜんぜん気がつかなかった。
シーギリヤに来なければ分からなかった。
さすがは南国だけあって、発想も色彩感覚も想像を絶する。在りし日のライオンの入口を描いた子供向けのテキストがあったので写真に撮っておいた。
なお、王宮跡はこの岩の頂上にある。
岩肌に設けられた階段は見晴らしがよすぎて、結構怖い。
登るのも怖かったけど、
降りるときはもっと怖かった。
昔行った、浅草花やしきのお化け屋敷より怖かったかも。
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