【新型コロナ対策】無水エタノール+精製水で携帯用消毒液を作った
緊急事態宣言が出ていることだし、お出かけのお供に消毒用アルコール30ml入りスプレーボトルを用意した。これでどこへ行っても手の消毒ができる。
感染症医が繰り返し言うように、ウイルスはまず手に着いて、顔を経由して体内に侵入する。感染を防ぐには、石鹸を使っての手洗いを繰りかえすか、消毒用アルコールを使うかして常に手を消毒する以外に効果的な方法はない。そこで外出先でも頻繁に手を消毒したい。
ところがポータブルな消毒スプレーは店頭から払底している。たまに入荷する正体不明のメーカーの品は買いたくない。
先日も、店頭価格1500円以上もしてアルコール71%を謳う韓国製消毒ジェルが、実はアルコール濃度が5%しかない偽物であることが判明してニュースになっていたし。
というわけで、持ち歩き用消毒スプレーを自作することにした。
無水エタノールと精製水を用意する
殺菌消毒といえば消毒用エタノール。1月まで普通に売ってた気がするけど2月上旬頃に払底していた。今の状況では当分手に入らないだろう。
消毒用エタノールが無くても、無水エタノールを買うという手もあるのだが、Amazonでは通常価格1290円が急騰して2月下旬には6000円に、4月にはなんと9000円になった。それでも買う人がいて、やがてこちらも在庫が払底したのは驚いた。
幸いなことに、うちには無水エタノールがあった。ニコンのセンサークリーニングキットに付属しているのだ。
ニコンのプロサービスでもこのキットでカメラの撮像素子とレンズをクリーニングして販売している。キットの詳しい話はこちらの記事これがレンズクリーニングのプロ御用達道具をお読みくだされ。
無水エタノールと消毒用エタノールの違いは何だろうか。
無水エタノールはアルコールほぼ100%の清掃用品。水を含まず、高揮発性で乾きが早く拭きムラが起きにくいことから、レンズやセンサーなど写真機材清掃に使われている。
しかし汚れが落ちても、あまり乾くのが早いと菌が死ぬ前にアルコールが乾ききってしまい、結果的に殺菌はできない。そこで無水エタノールに水を混ぜてアルコール濃度80%程度にしたのが消毒用エタノール。乾燥を遅くすることで殺菌力重視の製品になった。
無水エタノールと消毒用エタノールは、アルコールの濃度が異なるだけの違いしかない。だから無水エタノールに精製水を適量まぜれば消毒エタノールになるのだ。
アルコールは一般名詞、エタノールは国際化学命名法よる呼び名で、同じものです。業界によってはエチルアルコール、酒精と呼ぶこともあります。
抗ウイルスにはアルコール濃度80%前後
菌を殺し、ウイルスを破壊するには、アルコール濃度70%〜90%の消毒液がよいとされている。アルコール濃度が70%より低いと消毒力が弱まってウイルスが破壊されなくなり、90%より多いとウイルスを破壊しきる前にアルコールが蒸発してしまうという研究報告がある。
アルコール濃度75%を目標にして無水エタノールと精製水を4:1の割合で混ぜる。
容器は、100円ショップで探したら空のポータブルスプレーは払底していた。みんな考えることは同じだね。でも別の棚に芳香スプレーが並んでいたのでそれを買ってきた。洗面所で中身を出したら少しの間だけラベンダーの香りが漂った。
容器を水で洗ってから、料理用計量器で計ってアルコール濃度75%の消毒液が完成。
青いケースがキレイな感じ。
ウイルスの感染を防ぐには、こまめに手を消毒すること。これが唯一の効果的な対策方法だ。これからは、何かを触った後は、これでシュッとする日々が始まるのだ。
さて、記事を書き終えて、いまAmazonを見たら無水エタノールが1500円まで下がっていた。品不足が解消されつつあるようだ。精製水はドラッグストアで80円くらいで売ってるから、安価に簡単に完璧な消毒液ができる。
商品名のIPというのは「酒税がかかってる」という意味。酒税が上乗せされている分少し価格が高くなってるから1500円は適価。それにしても酒でもないのに酒税がかかるのは釈然としない。国は税の掛け方を考え直すべき。いやこれは酒なんだよと国は言うかもしれないが美味しく飲めるわけではないし釈然としない。
もし精製水が品不足で店頭で手に入らなければ、その代わりにミネラルウォーターや水道水を使っても効果はまったく同じ。数ヶ月以上の長期保存で成分が少し変わることもあるらしいけど当面の実用にはぜんぜん問題ない。これでみんなでシュッとしよう!
品薄が解消されつつあるといっても店頭では今も無水エタノールは見つからない。
精製水も店頭では在庫切れが多い。
これの青いボトルはぼくが100均で買ったのと同じものだと思う。
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