RAWファイルの読み込みが早いLightroom 4 導入
Lightroom 4のよいところは、RAWファイルの読み込みが早いことだ。
ニコンD300(1200万画素)で撮影した300枚のRAWファイルを、MacBookPro13″(2010)上で読み込むのに、きちんと計ったことはないがCapture one 6 proだと10分以上かかると思う。
Silkypixなら更に長い時間を要する。読み込み中でも作業はできるが動作が重くなるからその間はあえて作業をしない。だからこの時間は「待っているだけ」だ。もちろんただ座って休んでいるわけではなく、別の作業をしてはいるが、こうした空き時間は集中力を妨げる原因にもなるから好ましくない。
それに対してLightroom 4は読み込み時間がわずか15秒ほどで終了する。他のどのソフトよりも格段に早い。これなら起動してすぐに作業に入れる。
読み込み時は、画面の左上に進行状況が表示される。
通常、ぼくがしている作業は、日中に撮影した写真を夕食後にホテルの部屋に戻って
1)メディアからHDDにコピーする。外付けHDDは2台(合計15分ほど)
2)PhotoMecanicを起動して取捨選択し半分以下に減らす(30分ほど)
3)Caputure oneを起動して読み込み開始(15分ほど)
4)色の調整など簡単な修正(30分〜60分またはそれ以上)
5)現像(30分〜120分)
少なくともこれだけの時間が必要だ。
夜の限られた時間を有効に使いたいから、作業方法や機材はよく選んでいる。例えばメディアやカードリーダーにはスピードが速いものを使う。ひとつの作業で1分を節約できれば、それらを積み重ねて全体で何十分も節約できるからだ。
HDDはFirewire800とFirewire400でデイジーチェーン接続している。
Firewire(IEEE1394)は、USBと違いコードが少なくて済むから接続作業にも一手間少なくて済むし、テーブル上がスッキリしてよい。
Firewire800のHDDは2GBのデータを1分以下でコピーできてこれまでは充分早かったが、最近はUSB3やサンダーボルトなどのより早い新規格がある。
近いうちに対応するMacBookProに買い換えたいものだ。
Lightroom 4は表示を拡大してのピント確認作業も迅速だ。
上の図は、Zキーを押して画像を100%表示したところ。
拡大したい部分は、画面左上のナビゲータ内のカコミをマウスでドラッグすれば簡単に表示できる。この合理的かつ素早い選択方法を、他のソフトを使っている時にいつもほしいと思っていた。ソフトによっては、画像上をマウスのポインタでクリックするとそこが100%表示されるものがあるが、表示に若干の遅れがあって使いにくい。
その点、Lightroomは表示も速い。待ち望んでいた機能を実装している。
夜、ホテルの部屋でしなければならないことは沢山ある。
バッテリの充電、レンズの清掃、本日の作業のまとめ、翌日の予定の確認、メールチェック、それらをこなす時間を捻出するには、作業効率を徹底的に高めなければならない。
そうして努力しても、合計作業時間は1時間半〜2時間以上かかるし、その日のうちに終わらないこともしばしばある。時間は貴重だ。RAWファイルの読み込みのために時間をかけたくない。そんな期待にLightroom 4 は応えてくれそうだ。
次に、現像速度を比較してみた。
Lightroomでは現像のことを「書き出し」という。Adobe Bridgeと用語を統一しているようだ。書き出しはメニューからも選べるが、ショートカットキーでした方が手っ取り早い。
現像速度は34コマのNEFファイルで計測。
JPEGでサイズはフル、画質を82に揃えた。
書き出しの時に表示される、ファイル設定と画面のサイズ調整で設定する。
現像の進行状況も画面の左上に表示される。
現像終了まで、
Lightroomなら2分56秒。
C1 Proは5分17秒。
34コマでこれだけの違いが出るのだから、
300コマなら30分、600コマあれば1時間も違うことになる。
ただし、Lightroom 4が作成したJPGデータは1枚2.9MBだったのに対して、C1proは3.3MBあった。アプリの画質設定を同じ数値に揃えたが、実際には画質は微妙に違うのかもしれない。この点は要検証だ。
現実問題として、Lightroomを使っていれば夜9時半に終わる作業ならば、他のソフトでは早くても夜11時近くまでかかることになる。もし修正に時間を要するデータが多ければさらに差が開くだろう。
雑誌の撮影は納品までに使える時間が限られている。
作業が早く終われば、落ち着いてコーヒーを飲む時間もできるというものだ。
気持ちの余裕は翌日の撮影にも影響するから、コーヒーの時間は削りたくない。
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