FOSOTO ライトスタンドが取材中に壊れたけど無事に撮影終了
先月のポルトガル取材に、一部で話題になっている軽量照明スタンドFOSOTO ライトスタンド コンパクトを持っていった。
折りたたみ式のライティング スタンドのなかでも最軽量製品のひとつで、重さたったの595g。マンフロットの有名なナノスタンド 001JBの半分近い重量だ。あっちは950g〜1050gある(個体差があって一定しない)。
FOSOTOは中華の撮影機材メーカー。本製品が好評なのは、Nissinのヒット作になった国産軽量カーボン スタンドとほぼ同じ重量なのに価格が1/3だからだろう。ぼくもAMAZONで4000円台で安いと思って買ったのだ。そのぶんロックの質感がプラスチック製でチーピーだけど、肝心の脚の可動部の工作精度はいい感じ。
FOSOTOのスタンドは、いちばん伸ばした高さが180cmほどなので料理とか物撮りなら充分だが、人物撮影にはちょっと低い。忙しい取材撮影用だから多少物足りなくてもまあいいとして、総じて、軽量で機動性が高いから満足してる。
それからアルミ製なのでカーボンよりもしなりに強いという点も好印象。「安くてまあまあ」なんでわりと売れているみたいだね。素朴なポルトガル料理をさっさと撮影するのに最適な機材だった。
やはり値段なりの製品だった
取材撮影で注意しなくてはいけないのは、お店の人は撮影の素人だから、撮影機材に気を遣ってくれないこと。よくあるのは、お店の人がよそ見をしながら歩いて、照明スタンドを蹴飛ばして倒すハプニング。たいがいのカメラマンは経験があると思う。
悪気があって蹴飛ばすわけではないから仕方がないし、そういう事態が起きないようにカメラマンが気をつけるべきだ。とはいえ、気をつけていてもそういうハプニングは起きてしまうし、ストロボが壊れたら大変!。
で、今回は、蹴飛ばされはしなかったけれど、ウエイトレスにスタンドの脚を踏まれた。そしたらその踏まれた脚がねじれてしまった。
少しくらいねじれても撮影に支障はない。でも気分が引き締まらないのよね。もしかしてバランスを崩して倒れることがあるんじゃないかと少し不安になるし。おなじアルミ製の、マンフロットのナノスタンド 001JBは10年以上使って蹴飛ばされたり踏まれたりしたことが無数にあってもぜんぜん曲がらない。比較すると、FOSOTO ライトスタンドは軽量にしたぶん耐久性に難があるようだ。
これだけで済んだらよいのだが、そうはいかなかった。
そのうち、照明をセットしたらやけにポールがぐらぐらするようになった。なんかヘンだと思ってよく見たら、脚からメインポールが外れているではないか。
これじゃあぐらぐらするのも無理もない。てゆーかどーすんのこれ。接着が弱いみたいだなあ。まったくチャイニーズ製品は今でもこんなのが多いなあああ。
瞬間接着剤ですばやく修理完了
今にも倒れそうな照明スタンドで難儀したけどなんとか撮影を終わらせて、近所のスーパーにいって瞬間接着剤を買ってきた。
脚とポールの接続部分の隅々に瞬間接着剤を塗り、何分か待って修理完了。センターポールを掴んで地面方向にぎゅーぎゅー押してもびくともしない。完璧だ。いやあ手際の良さにわれながら惚れ惚れするぜ。なんてったって百戦錬磨のフォトグラファーだからな。さあ次の取材地へ出発だ!
しかーし、次の店でスタンドを立てたら、ロックを緩めても2段目のポールが伸びないではないか。どうやっても、どれだけ力をいれて引っぱっても伸びない。
どうやら瞬間接着剤を塗るときにスタンドを縮めていたので、最低部と2段目のポールを接着してしまったようだ。
ああ、4段スタンドのはずが3段スタンドになってしまった…。
トホホ。何やってんの自分。
その後も何日か使って、料理を撮影する分にはなんとか背丈が足りたから深刻に困ることはなかった。でもこれでは人物撮影には低すぎる。スタンドを椅子の上に置くとか臨機応変にしてしのいだからいいけどさ。なんか妙だけど、幸いなことに同行の編集者は全然気がついていない様子だからまあいいや。焦っていくるのはオレだけで、周囲の人たちは誰も気にしていなかったようだ(たぶん)。
このスタンドだが、瞬間接着剤をたっぷりつけたので、もう2段目が伸びることは決してないだろう。今後使うことはあるまい。というわけで、最終日のホテルのゴミ箱に入れてきてしまった。
やっぱり国産のNissinかKingの軽量カーボン スタンドを買うとするか…。
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コメント一覧
瞬間接着剤は接着面に対して、必要最小限に塗布するのが正しい使い方で、接着力も最大になります。たっぷり塗っても強靭な接着力は得られませんよ。ご参考まで。
気をつけまーす。ありがとう。