チベット医学のお医者さん
先月からなんとなく胃がもたれているので、チベット医学の診療所に行った。
場所はスワヤンブナート西側のリングロードそば。
ブッダパークの仏塔がランドマーク。なんか天気がイマイチだなあ。
ブッダパークから徒歩3分ほど。ここは、チベット人難民の支援をしているTCP(チベタン チルドレンズ プロジェクト)が運営する医療室で、クンデ チベタン ハーバル クリニックという。
脈診といって、脈をみてその人の健康状態が分かるのだそうだ。
1950年代に中国がチベットを侵略・併合して以来、100万人以上のチベット人が中国人に殺された。若い両親が殺されると、残された子供は中国人に連れ去られて中国式の教育を受けることになる。やがて、次世代のチベット人はチベットのことを全く知らなくなる。それが中国政府の狙いだ。
TCPでは、中国人の監視をくぐり抜けてネパールに脱出してきた孤児たちにチベット式の教育をしている。
そしてTCPの医療室もまた、ネパールの人々の病を癒すのみならず、失われつつあるチベット医学の伝承の役割も担っている。
世界各地から集められたチベット漢方の薬。
アムチ(チベット医学の医者のこと)はチベットのカム地方出身。
エヴェレストに近い、標高5,715mmのナンパ峠を越えてチベットから脱出してきたという。昼間は中国軍が国境を監視しているため動かず、夜間に匍匐前進しての国境越えだったため、峠を越えるのに一ヶ月もかかったそうだ。
なかなか豪快な方で、毎日、お肉を山盛り召しあがり、お酒もガンガンいけるという。それで健康そのもの。平均標高4000mのチベット高原ではほとんど野菜が育たないため、野菜を食べないチベット人は珍しくないのだ。ビーガン(絶対菜食主義者)が聞いたらどんな顔をするだろうか?
実際、体調を崩した西洋人のビーガンがアムチを訪ねてくることがよくあるそうだが、漢方の薬の一部には彼らが受けつけない原料があるため、悪態をついて帰っていくのだそうだ。ビーガンは心身共に不健康な人が多いように感じる。
診療室には、薬師如来の絵を中心にしてダライラマ14世とパンチェンラマ10世の写真が飾られてあった。
ダライラマ14世も、一時ベジタリアンをされていたが、現在はそれをやめてお肉も召しあがっている。ちなみに、よく誤解されているけど仏教は菜食主義ではなく「出されたものはなんでも有難くいただく主義」だ。お釈迦さまもお肉を召しあがっていた。
日本の仏教で菜食が行われるのは、仏教の教義と共にインドの習慣が伝わってきた事による。
さて、ぼくが脈診をしてもらったところ、胃潰瘍の一歩手前の状態にあるということだった。
昨年末からなんとなくお腹の調子が優れなかった原因は、意外なことに(?)病気になりかけだったのだね。ぼくはもともと健康なので、自分が病気になるなんて考えもしなかったよ。確かに昨年は仕事が忙しかったからなあ。
ぼくはフォトグラファーという仕事が大好きだから毎日を楽しく過ごしているんだけど、旅を続けているとやっぱり身体には負担がかかっていたんだね。
アムチには薬を処方して頂いた。
「これを飲んで様子見しましょう」と渡されたチベット漢方薬を、これから一ヶ月間、毎日、朝・昼・晩に白湯とともに飲むことになった。しかし一ヶ月分ということは、その後に薬が切れたらどうしたらいいのだろう。と思って訪ねると「継続分は日本へ発送します」とのことだった。イマドキ当たり前か。
ディスカッション
コメント一覧
命懸けで越境して、今では後輩達にチベット文化を継承してる、しかもチベットのデントウノ医学でチベット乃人以外にも治療を施してるなんて、頭が下がります
屈強な体つきを見るとお肉で形成されてるのは一目瞭然です(笑)
有賀さん、胃潰瘍一歩手前だったんですか? 良く噛んで食べてましたか?食べる時間が不規則だったとか?その両方とも違うならそれはストレスです!
背中とか腰とか座骨とか痛いとか重怠くなかったですか?
チベットも漢方なんですか?中国の影響受けてるのかな?最近はネット社会だから連絡したらお金さえ早めに送っとけば、EMSとかで送ってくれますよ!(^ー^)
お大事に!体と相談しながらお仕事進めて下さいな☆
チベット人はお肉が好きな人が多いですね。
診療所ではネパール人もチベット人も、貧しい人は無料で診療・投薬しているそうです。日本人は薬代を幾ばくか支払います。
ここしばらくお腹が怠かったのですが、胃潰瘍の一歩手前と聞いて、理由が分かりました。普段の食事の噛む回数は普通かなあ? 食べる時間は、職業柄、規則的な時と、不規則な時があって、一概には言えないのです。アムチには「身体の負担が胃にきている」と診断されました。
腰痛があるか?とアムチにも聞かれました。これまで、あまり意識していなかったけどそういえば背骨の腰の辺りが時々怠いです。自覚していませんでした。
一般の読者に分かりやすい表現かと思って「漢方」と書きましたが、チベット医学はアーユルヴェーダの影響を強く受けています。同時に中国の影響も受けています。だから「漢」方ではありませんね。それに仏教を修めないと医者になれないので、これからは「印漢西方」とでも呼びましょうか(?)。
仏教を修めないと医師に成れないんですか?流石、仏教国ですね?体と心は密接に関わってますから学んどいた方が患者には親切です
1つにはストレスは首の天柱から背中を通って尾てい骨手前の仙骨まで伝わっていくから腰もストレスと深い関係性があります
もうひとつは空飛ぶカメラマンのさがか?
まあ、移動の多い仕事の方に見かけられますが狭い場所で同じ姿勢を長時間してると
背中~座骨まで疲労が溜まります
胃と腰、座骨はストレスと疲労の原因を共用してるから旅の前後、最中にマッサージ受けれる環境にいらっしゃれば是非お受けになる事をお薦めします
瞑想もストレッチも良いですけど…
チベット医学って、中国とインドのアーユルベーダの良いとこ取りなんですね!素晴らしい!!!(^ー^)
まず仏教を修め、その後に医学の勉強に入れると聞きました。智慧があり、心身のバランスがとれた人でないと患者に医療を施すことができないのだそうです。日本の医者に聞かせたいセリフですねえ。
なるほど、腰とストレスは関係があるんですか。アムチに「腰痛はあるか」と聞かれたのはそのせいでしょうか。 今のところ腰痛は特に気になるほどではなく、怠いことがときどきある程度ですが、対策として気をつけるべきことはありますか? 胃もそうだったけど、どうも自分の身体に無頓着でふだんはあまり気を遣っていないので。。。
バリ島ではマッサージをしてもらうこともありますが、ほかの国ではあまり機会がありません。ヨーガをもっと長時間するように心がけようかな。こんどウブドに行ったらアルジュナさんのマッサージを予約します!
医学だけの頭でっかちの医者だけには当たりたくないですねぇ~
私の所に来るお客様は医者に行っても変化が無いからとか病気の原因とか聞いてもストレスや歳のせいと言うだけで逃げて答えてくれないって!
腰が怠いのは血行不良です、身体中が酸欠になってる可能性があります
肩甲骨や肩が固いと血の流れが悪くなり、腰に溜まります
重いガメラ持って撮影されてるのも長年の
凝りが溜まってるかと思います
なので、肩甲骨と腰のストレッチして腕を大きく真後ろに風車のように大きく回す
腰は左右、前後に揺らしたり回したり
それと深呼吸が大切!瞑想やると身体中に酸素が沢山入りますし、気持ちも穏やかになり、頭は空の状態になるから気持ち良くなって眠たくなるかと思います
上記が簡単に出来るやり方なので是非してみて下さい!
今度はいつバリに行かれますか?
アルジュナのRESTUは新しいスパをサンティカスパからサリオーガニックの間の田んぼの側に作りましたよ♪
気の良い場所で受けるとより軽やかな体になるでしょう!
肩甲骨と腰のストレッチ、やってみます。
深呼吸と眠気が繋がっているんですね。目をつぶって瞑想すると眠くなることがあるのは、そういうものなんですねえ。
次回のバリ島は、6月か8月か、そのあたりに行きたいと思います。アルジュナさんは、普段はジャランゴータマと新しいスパのどちらにいらっしゃるのでしょうか。
深呼吸して体内に酸素が沢山入ってくと、自律神経が落ち着いたり、アルファー波やセロトニンとかの癒しのフェロモンが出ますから心地好くなって、頭が空っぽの状態になり、苛つきも無くなるし、穏やかな気持ちになると、自ずと眠たくなります
上手になると首の骨のズレを体が前後に揺れて、勝手に調節してくれたりもします
ナイスでしょ? (^ー^)
アルジャナにその件私も聞いてますよ!
両方とも予約が入れば行くそうです☆
だから受けたい方での施術を予約時に伝えたら大丈夫です!
私は田んぼとお山の見える方に次回はする積もりです♪(^ー^)