イスラムの断食月ラマダンはロマンティックディナーで始まるのだった
昨日は新月だった。
新月が開けると、イスラム圏ではラマダン(断食月)が始まる。イスラム教徒の多くはこれからの1ヶ月というもの、日中は水も飲まずに暮らすことになる。
しかしバリ島の人々はほとんどがヒンドゥーだし、リゾートエリアは西洋人が多数暮らしているから、ここでは断食という習慣があることを気にする人はほとんどおらず、いつもと様子に変わりがない。断食は「なんかやりたい人がやってる」という感覚だ。
ぼくにもラマダンは関係がないイベントだが、まったく無関係とまでいえない。というのも撮影アシスタントのイムロンさんがジャワ島出身のイスラム教徒なので、今日から断食をするからだ。
取材でレストランやスイーツ店へ行くと撮影後にごちそうに預かり、それが楽しみでこの仕事をしているふしもあるんだけど、今日はぼくやコーディネイターさんがおいしいアイスクリームを味わっているときもイムロンさんはテーブルの端でただ座っている。
この暑いのに水も飲めないとはつらそうだ。「断食をして楽しいのですか」とイムロンさんに率直に聞いたら「楽しくない」と答えが返ってきた。
夕方はロマンティックディナーの撮影
さて、ラマダン初日は、スミニャック海岸に面した高級ホテルのサマヤでロマンティックディナーの撮影をした。
何度も書くけどここバリ島ではラマダンはほとんど無関係。サマヤのレストランもほぼ満席だった。
新月の時期は大潮で波が大きい。寄せては返す波の音もロマンティックに感じる。波の写真もきれいに撮れた。
ロマンティックディナーの撮影は空の色がもっとも甘酸っぱくなる日没後30分頃がベストタイムだ。それはちょうど断食が終わる時刻でもある。「断食」といっても義務づけられているのは日中だけで、日没後は普通に飲み食いしていいことになっている。イスラム教の断食は日本人がイメージする断食とは別のものだ。あれは「プチ断食」と呼んだ方がいいね。
今日は午後6時半に「プチ断食」が終わり、イスラム教徒も食事をしてよいのだそうだ。
というわけで、ビーチサイドに置かれたテーブルに座って、シーフード料理やスイーツを楽しみながらラマダンの初日を迎えたのだった。
ロマンティックディナーの撮影レンズはM4/3用のLEICA 12-60mm/F2.8-4.0。ロマンティックな雰囲気もよく写せるよいレンズだ。カメラはPanasonic G8。
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